6月に再訪したŠabacの要塞。

おひさしぶりです!(既に10月)
相変わらずの遅筆っぷりですが、引き続き怒涛の日々が続いているので報告させてください★

もくじ

4月 上階から水漏れ開始

窓からの景色。北東向きだけど凄く明るくて緑が見えて最高のお部屋。

2023年4月。
日本に一時帰国していた私は、彼からの連絡でバスルームが水漏れしていることを知ります。
当時、そのアパートの契約者は彼であり(なんなら彼と元カノ)私はヌルッと居候状態だったので、彼から大家さんに報告して対応を待つことに。

セルビアに戻って見てみると、トイレの上の天井から水がポタポタ…。が、バケツを置いたりタオルを敷けば生活できる状態だったので、セルビア国外に居る大家さんとやりとりしつつ、ひたすら修理を待っておりました。

その間、ただ見に来るだけで何もしてくれない管理人、『うちも漏れてる』と訴える下階のおじいちゃん、大家さんのママ(ノビサド在住)などが入れ替わり立ち代わりやって来ましたが、修理業者だけは一向に来る気配ナシ…。そのくせ『明日業者が行く』と言われた日には誰も来ず、ひたすらイライラ。ああセルビア…。これがセルビア…。

5~6月 水漏れ悪化…猛烈なカビとの闘い

※見苦しくてすみません…

バスルームのトイレタンク上。
この後もっとひどくなりました…。
電気系統の周りまで…(その後さらに悪化)
大家さんがしきりに漏電を心配してた…。

天井の水漏れは日増しに悪化し、5月にはバスルーム隣の玄関全域、物置き全域、そして玄関外の壁まで、広範囲にわたってベチョベチョのボロボロに…。気温が高くなるにつれカビも生えてしまって、ものすごい悪臭を放つようになってしまいました。図太い私はあんまり気にしてませんでしたが、繊細な彼はゲホゲホ&イライラ…。

そうこうしているうちに彼が実家に帰る日が近づき、大家さんに状況を伝えつつ私に契約変更してもらうよう交渉。

ちなみにこのアパート、近隣の同じような物件に比べて半額近い激安物件でして、これを機に値上げされてもやむなし…と思ってました。…が、なんと金額据え置きでいいとのこと。「水漏れがなかったら上げられてたかもね…」なんて話しつつ彼は実家に帰っていきました(悲しい)…。

さて、残った私は引き続き状況を報告しつつ、「いい加減直りませんか…」→「業者が動いてくれない」の押し問答。大家さんも「私が買った大切なアパートがこんなことになって悲しい…早く直したい…」と半泣き。ていうか、一体何が起こってるんだ…。

…実は、この水漏れ騒ぎの裏にはとんでもない爆弾が潜んでいたのです。

それは…

水漏れの元となっている上階のオーナー!!!

セルビアのアパートはほとんどが分譲で、上の部屋を所有するオーナーが別に居るのです。そこを借りている姉弟は普通にいい人たちなのですが、オーナーがトンデモババァ(あえてこう呼ぶ)で、一切の対応も修理も、業者を入れることすらも完全拒否!ああセルビア!マジ、セルビア…!

うちの大家さんは凄くまともで、保険にも入っていたので何にも問題かったんですが、そうはいっても上階が直してくれない限りどうしようもありません。

…しかし!!
6月のある日、ようやく大家さんから「上の階が直してくれたみたい!」と連絡が。な…長かった…!ちょうど7月は3週間ほどブルガリアに行くので、その間に修理してもらえたら嬉しい!と伝えて手配を進めてもらっていました。

もちろん、ここで終わるようなセルビアじゃねえんだぜ!!

7月に入ってすぐ、止まっていたはずの水漏れが再発…そして悪化…。もう壁もなにもかもボロボロで、パントリーに至っては入ることも憚られるカビルンルン状態。マジひどい。ベチョベチョのボロボロ。

大家さんは再び対応に乗り出したのですが、上のオーナーが「直した」の一点張りで一切聞く耳を持たず、水漏れ問題は再び振り出しに戻ってしまったのでした。

7月 彼の居るブルガリアへ

Windowsかな??っていうおだやかなひまわり畑の風景 from ブルガリア東部

7月12日、彼を訪ねてお隣の国ブルガリアへ飛びました。
水漏れは不安だったけど、3週間も不在にするのでさすがになんかしらアップデートがあるだろう、と見込んでましたが…

甘かった…。

何一つ進展しないまま、あっという間に8月に入ってしまったのでした… 。

…と、ここで終わってしまうのも忍びないので少しだけブルガリアの写真を載せますね。

ドライブ!

ブルガリア滞在はすっごく楽しかったです。
運転初心者の彼と街をドライブしたり、妹さんと料理したり、おばあちゃんの手料理をごちそうになったり…。

が、遠距離って意外にしんどい…今後どうなるかは不明です。はてさて…(10月時点)。

お店の中に猫ちゃん
一日数回電車が通る。遮断機なし。
黒海に面するVarna(ヴァルナ)。ミニ遊園地の観覧車がベルトも窓も柵もないフリーボックスでドキドキでした。
巨大モニュメント

8月 セルビア帰国!と同時にアパート居住NG宣告!

仲良しのお姉さんのサマーハウス(別荘)。自然豊かでゆったりしてて最高。

8月2日、深夜の飛行機でヘロヘロになりながら帰宅した朝。
私が不在の間も大家さんのママが定期的に様子を見に来てくれていましたが、やっぱり水漏れは直っておらず、バケツにサビのついた茶色い水が溜まっています。

そして…荷物を片付けながら仮眠をとろうとしていたところに、大家さんから衝撃的なメッセージが…。

『何をどうやったのか、上階のオーナーが公式な修理証明書を偽造してしまった。弁護士に相談したが、この書類のせいでもう修理が求められない。こうなったら、物件を故意に傷つけ、借家人を危険にさらしたとして民事裁判を起こすしかない。

ただ、知っての通りここはセルビア。裁判をしてもいつ解決するのか全く見通しが立たない。
申し訳ないけど、この危険な家にあなたを住まわせるわけにはいかない。引っ越し先を探してほしい。

うそおおおおおおおん!!!

たった今セルビアに帰ってきたとこなのに…
引っ越せだとぉぉぉぉ?!?!?!!

やむなく家探し開始…そして即断念

今はちょっとレイアウト変わってますが、5月末頃のリビング。…早く帰りたい…。

もう頭が真っ白です。
今年に入って毎月のように移動して、旅好きとはいえさすがにヘロヘロ…!
(1月彼と出会って同棲→3月インド→4月 日本→ 5-6月セルビア→7月ブルガリア…)

上階のオーナーは、自分の友達?の謎の修理屋に頼んでバスルームを適当にリフォームし、証明書まで作ってしまったというのです。どこまでやべぇ奴なんだ…。ただ、もうこうなったら引っ越すしかなさそう…この部屋は大好きだけど仕方ない…。

ということで、セルビアの親友に相談しつつ家探しを始めました。ヨーロッパでは部屋の持ち主(大家)と直接交渉して契約するパターンが圧倒的に多いので、Facebookの部屋探しグループや賃貸投稿サイトをぐるぐる…。

でも…

今の家が良すぎて、全然いいとこ見つからん!!!!

ほんの数日しか探していないものの、同じエリアは人気すぎて同じ家賃では到底無理。別エリアなら安いところもありますが、それでも今より金額アップ&広さ半減…。もともと引っ越す気力ゼロなのに、心がどんどん萎えていきます…。

マジで…マジで引っ越したくない…。

11月にはビザの更新があり、そこで何かあればセルビアにいられないかもしれない。
さらにこれまで複数の友人から、退去時に敷金が戻らないとか、謎の清掃費を請求されるとか、家賃をふっかけられるといったトラブルを耳にしていた私。せっかく安くていい部屋に住めたのに、わざわざお金と労力をかけて、いろんなリスクをとって狭い部屋に引っ越すメリットが何一つ見当たらない…。

やっぱり意地でも引っ越したくない!!!

こうなったら…

また旅に出てやる!!!

ということで大家さんに交渉。

『もしよかったら、数カ月旅に出て様子を見てもいいですか…その間、荷物は置かせてもらえると非常に助かるのですが…。』

すると…なんとすぐオーケーがもらえました!またブルガリアも行きたかったし、家賃を浮かせて旅ができるなんて最高じゃないか!!正直言うとオニ面倒だけど、寒くなる前にたっぷり旅してやるぜ!!!

一応自分の中で「12月までにめどがたたなければさすがに引っ越す」という期限を設け、長期滞在できる安い宿を探し始めました。物価上昇の影響で西欧はとても無理そうだし、何かあったらセルビアにすぐ帰れる距離がいい…ということで、ハンガリー/ルーマニア/ボスニア/クロアチア、そしてセルビアの他の都市も視野にAirbnb検索。
(一カ月単位の場合、Airbnbの方がお得なことが多い)

9月という、旅行客がいなくなるタイミングだったのもよかったかも。

そして見つかったのが、サラエボ中心地にほど近い一軒家の部屋貸し
光熱費など全て込みで一カ月300€!!キッチンやバスルームは共有ですがレビュー評価も高いし、昨今のAirbnbレートを考えるとこれは破格!もともと400€くらいだったのですが、『デスクはありますか?』と問い合わせたらディスカウントオファーをもらえたのでした!確かにAirbnbホストからすると、いつ来るかわからない数泊の客を何度も対応するより、安くても長期で1人受け入れた方が手間は省けるだろうし。まさにウィンウィン。

サラエボ、実はずっと行ってみたかった場所だったんです。ただノビサドからバスで8時間以上かかるし、飛行機は高くて微妙…近いようで遠い街でした。前のアパートの大家グランマもお勧めしてたし、この機会にワーケーションしちゃうぞ!!!

バスは途中何度も停車するし、パスポートコントロールもあって時間がかかる…。

ただ、このサラエボの予約は8月30日から。
仕事はもちろん、ノビサドで済ませたかった用事がいくつかあったので(納税とか健康診断とか)少しだけ猶予をもらったのですが、大家さんとしてはなるべくはやくアパートを出てほしい様子…。ということで、8月最後の1週間はボスニア第二の都市バーニャ・ルーカに行くことにしました。なんと5週間もボスニア滞在!

いっこうに 落ち着かないぜ、セルビア生活!!

8月24日~8月30日 ボスニア第二の都市バーニャルーカ

セルビアの友達にバーニャルーカの事を聞いても、みんな「よく知らん」という反応だったし、目立った観光名所もない地味な街なんだろう…と思っていたのですが、いざ行ってみると全体が凄く清潔で整っていて治安もめちゃめちゃ良くて、そして人が超優しかった!!バスステーションもピカピカできれいで、確かに小さいけれど好感度急上昇!の街でした。

詳細はまた旅ブログで書こうと思いますが、初日に面白い事件?出会い?がいっぱい。

  • クロアチア国境で一人だけプチ足止め
  • ノビサドから出発したバスで日本語ペラペラ親子に出会う
  • バーニャルーカで乗った市バスの運転手にドイツ語で話しかけられる
  • 現地通貨おろしたばかりで大きいお札しかなかったけど機嫌よく切符を買わせてくれた(普通キレられる)
  • その運転手が別の乗客に通訳を頼んでくれ、わざわざ目的地で降ろしてくれる
  • 宿が見つからず近くに座っていた女の子に相談した所、即テザリングさせてくれ、ホストに電話してくれる
  • 宿ホストは英語を話さなかったけど、Simカードを代理購入して設定まで手伝ってくれた

バーニャ(温泉)の名の通り郊外にスパ施設もあるらしいのですが、移動日以外仕事がパツパツで遠出できず…。バスで自然がキレイな場所にも行けたみたいなので、1日でもフリーな日があればよかったなぁ…。

8月30日~9月30日 ボスニアの首都 サラエボでワーケーション

バーニャルーカからバスで5時間半、サラエボはとーーってもきれいな街でした!!
川が流れてて観光客がいっぱいで、まるで京都?!な風景もいっぱいあってとても良かった。

が…

一人きりで一カ月も過ごすところじゃなかった!!!

首都とはいえメインの市街地は歩いて1時間ほどでぐるっと回れてしまうし、意外と仕事がつまっていて多忙な割に話し相手が一人もおらず、時々寂しくて死にそうになってました…笑

が、たまたま見つけた日本式DOJO(道場)の護身術コースに通うことになり、そこで知り合ったお姉さんと仲良くなったり、Facebookで繋がったランダムな人たちとお茶する機会もあったり…振り返ってみれば充実した滞在だったかな。

Breka Dojo のFacebookページ

Facebookを漁っていたら見つけた、ちょうど9月オープンのBREKA DOJO!!
Ninjutsu(忍術)、 Kenjutsu(剣術)、Shiatsu(指圧)、Hatha Yoga(ハタヨガ)、そしてSelf-defense(護身術)が習えます。

もともと私、あらゆるスポーツに一ミリの興味もない人間なんですが、あちこち旅しつつ海外一人暮らしの身だし、一応女性だし、護身術はやっておいて損ないんじゃないかと思ったんです。それに、1カ月完全に一人なので、定期的に通える場所があったら楽しいんじゃないかと。試しに問い合わせてみたら英語オーケー&一カ月でもいいということで参加しました…そして…

めっちゃよかった…

週2回、各1時間。たった一カ月なのでいくつかの技と大まかな動きしか習えなかった(自分の体に落とし込むまではできてない)けど、そもそも襲われないための周囲の警戒方法とか、襲われそうになった時の怯まない態度の重要性とか、掴まれた手をスルッと振りほどく方法、首を絞められた時の逃げ方…色々とても勉強になった…。これは全世界の義務教育でやるべき。マジで。

この護身術コースはNinjutsu歴16年のボスニア人師範が先生だったんですが、その先生の教え方、所作、話し方全てが素晴らしく、声を大にしてお勧めしたい内容でした。日本式は無理だとしても、ノビサドでも引き続き護身術習いたいなぁとおもってます。

その他、有名な観光地Mostar(モスタル)に行ったり、道場仲間のお姉さんにハイキングにつれてってもらったり、自然豊かなボスニアの様子は旅ブログに書いていきたい。がんばれ私…笑


終わりに

これを書いている10月17日現在、まだアパートは直ってません。
…が、その後また進捗があって、うまくいけば11月には戻れそうな気配です。戻れたらいいなぁ。
10月以降の話は、落ち着いてからまとめて書きたいと思います。

本当に不思議なもので、この8月~9月は強い孤独感に苛まれる、とてもしんどい期間でした。あんなに強く願っていたヨーロッパ移住に成功し、ありえないほど自由に旅して回って、友達もできて、貧乏ながら最高な暮らしを送っているはずなのに、ふとした瞬間に、なんかつまらないなぁ…と思ってしまう。これはあれかな?ミッドライフクライシス??

…いや、5年以上必死に追いかけてきたヨーロッパ移住という夢をかなえて1年経ち、すっかり現状に慣れて、次に何を目指せばいいのかわからなくなってるんだと思います。しかも途中に彼ができちゃったもんだから、「誰かと一緒に居る楽しさ」を知ってしまい、余計に一人暮らしがしんどい…。いやー、人間って贅沢ですね。

来年に向けて新しく大きな目標を立てないと!
応援よろしくお願いします。

以下、ノビサドの様子を少し。

ベンチ
寝てる

バルカン諸国ではあらゆるものの整備がおいついておらず、壊れた遊具やベンチがいっぱい。

ベオグラードの社会主義建築
親友のサマーハウスに居る野良犬ちゃん
市場でフルーツ買いまくったり
激ウマバーベキュー!
8月 ノビサドのSamurai映画イベント 黒澤明上映の様子。全然映ってないけど会場は満員でした。

ありがとうございました!

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「セルビアのアパート居住不可?!すったもんだの家無し放浪旅スタート!」への1件のフィードバック

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