ヨーロッパに移住する理由を並べてみる。
ヨーロッパ移住記事2つめの内容は、「なんでそんなに海外、それもヨーロッパにいきたいのか」。
実はこれ、意外とよく聞かれるんです。
一言で言えば・・・
「そこにヨーロッパがあるから!!!!!!」
私の中の小さな私が、とにかく行きたいと叫んでうるさくてうるさくて・・・ってあれ・・・説明になってない・・・?ダメ・・・?もうちょっとディテールほしい?
ならば仕方ない・・・全然うまくまとまらないですが、できる範囲でまとめてみます。
言っておきますが、全然大した理由じゃないですからね。覚悟して読んでくださいね。まとめたわりにまとまってない拙い文章ですからね。あらかじめお詫びしておきますからね!
移住する理由① 見たい、知りたい、出会いたい
2016年に初めてドイツに渡った頃、毎日は刺激にあふれていました。
ひとまず1年分の貯金があったので、語学学校へ行きつつ旅行や散策を楽しむ日々。
恥ずかしい失敗も沢山したけど、英語とドイツ語で一つづつ壁をクリアしていく達成感、ベルリンという町になじんでいく自分、新しい人や文化との出会い・・・何もかもが本当に楽しくて、そして気持ちがよかった。
決して自惚れてたつもりはないけど、「海外いくなんてすごい!」とおだててくれる友人も少なからずいて、”特別な時間を過ごしている”自分をほんの少し誇らしく思ったりもしました。
(この気持ち、自分から海外に飛び出した人ならきっとわかってくれるはず)
・・・しかし、同時に痛感したのは
「私は本当に、本当に、なんっっっにもしらない!!」
という事実。
アートや建築が好きだと言いながら、美術史も世界史もなんも知らない。
荘厳な西洋絵画は本当に大好きなのに、カトリックとプロテスタントの違いも、フランス革命、ルネサンス、ローマ帝国も正直ちっともわからない。宗教用語も専門用語も複雑すぎてサッパリ。ただ単に心で感じる「印象」だけでは、アートを深く楽しむことはできない事を思い知ったのでした。現代アートにしたって、日本よりもずっと深く政治や社会問題に切り込んだ展示が多い。「社会におけるアーティストの役割」がアジアとは大きく違っていて、アートが何のためにあるのかを、見る側も作る側も理解している世界に見えました(少なくともベルリンやウィーンでは)。ここでもやはり、自分がごく表面の部分でしか美術を汲み取れていないことを痛感。
ドイツ語学校で過ごした時間にもまた、「何も知らない」自分を知る機会であふれていました。
ベルリンの中でも特にダウンタウンエリアにあった格安語学学校には、ドイツ周辺国からはもちろん、中東、アジア、アフリカ、聞いたことのない中南米の国、シリアからの難民まで多種多様、日本では絶対に経験できないような環境で多くの人に出会いました。
中でもひときわ明るくリーダー的存在だった女の子は、自らを「シリアから来た”クルド人”」だと教えてくれました。当然私は、彼らのことを何も知りません。ネットで検索した情報によると、どうもトルコで弾圧され、レバノンやシリアに分散している民族らしい。でも、それくらいしかわからない。ある日、彼女の招待でクルディッシュコミュニティのホームパーティにお邪魔したのですが、そこで私は、彼女と同じように紛争から逃れてやって来た人クルド人・シリア人に沢山会うことができました。みんなとても暖かく、朗らかで優しい人達。国や民族の問題は、どうして彼らを苦しめているのだろう・・・。もう、なんにもわかりません。自分が「異文化を尊重する」というスタートラインにすら立てていない事を思い知りました。
そうでなくてもベルリンは、いろんな事情や夢を抱えた移民であふれています。
そこかしこで新たな出会いを経験した私は、自分が「日本人」であること、また「先進国」に生まれ育ったということについて考える機会がとても増えました。
そして今、私はこう思うのです。
「もっと知りたい!少しでもこの世界を理解できる、深みのある人間になりたい!
そのためにも、私はもう一度ヨーロッパで暮らしたい!!もっと違う景色が見たい!」
・・・リベンジ渡航、という言葉が適当かもしれない。
5年間一ミリも揺らぐことなく居座っているこの目標にカタをつけるべく、私は移住を決意したのでした。英語もドイツ語ももっと頑張って、少しでも己の器を広げていきたいな。
これが、私がヨーロッパに行きたい一番大きな理由です。
なにしろ私には安心して帰れる国があるんです。
チャレンジして、失敗して、満足したら帰ってくればいいんです。
ね。
移住する理由② 行かなきゃ、何もできない!
横浜という大好きな街に暮らし、いい人ばかりの職場で働く私はとても充実していました。
人生初の「コピバン」をしたり、たまに弾き語りでライブしたり、通信大学の勉強をしたり、ふらっとみなとみらいを散歩したり、旅行に行ってみたり・・・。
・・・でも、心の片隅には常に大きな大きな 「海外」 という岩がある。
何をするにも”日本を出る”前提なので引っ越す気も起きないし、転職したいとも思えないし、家も車も何にも欲しくない。だって、海外にいきたいから。
そして、結婚して家庭を築いていく友人を見てもびっくりするほど何も思わない。私の夢はそれじゃないから。
・・・・・・・・・あっ!!待って!引かないで!!戻ってきて!!!友人が幸せになっていくのは本当に嬉しいですよ!!そこは誤解なきよう!
私が子供ほしい人だったらまた違ったのだろうけど、現時点ではまったくその気がないもので、むしろ結婚や出産によって生き方が制限されてしまうほうが怖いと感じる自分がいます。
(この思考、どちらかというと男性的だと言われます)
ちなみに「彼氏がアメリカ人!」とか、「パートナーが海外で駐在!」なんていう素敵な展開にほんのり憧れてたりもしますが、ふふ・・・そんな機会全くありません。もう若い乙女でもないので、とにかく己の力だけで欧州連合市民になってやるんじゃ!という意気込みです。(応援してネッ)
そんな感じで「いつか海外にいく自分」をやりすごす生活をしていた私は、ある日気づいてしまうのです。
・・・あれ・・・
もしや・・・
このままだとアタイ・・・海外いくまで永遠に、結婚も定住も子育ても、犬飼う事もできないのでは?!!
そ・・・それはちょっと困るかもしれない!子育てはともかく犬は飼いたい!
もふもふもふもふもふもふSHI・TA・I !!!
てか私もうアラフォーじゃん!
走ると左の膝が痛いし、お肌は乾燥の一途だし、お腹の肉はブルンブルンだし、明日ガンになるかもしれないし、思いがけない事故で死んじゃうかもしれないじゃん!!
・・・そろそろ本格的に考えないとやばいかも・・・
そう思い始めたのが、去年(2021年)の夏頃のことでした。
移住する理由③ オカネ、チョットアルヨ!
みなさん、ご存知ですか。
お金がないと、心が荒んでいくんですよ・・・。
ワーホリ終盤、お金がなくなり身動きがとれなくなった私は、眠れなくなるほど猛烈な不安に襲われました。ドイツに居たい・・・仕事が見つからない・・・貧乏はしたくない・・・帰りたくない・・・特別なスキルもない、やりたいこともない・・・でもどうすれば・・・。
結局ぎりぎりのタイミングで横浜に仕事(前職)を見つけた私は、あのトラウマを二度と繰り返さない為にせっせと貯金を開めました。
ちょっと脱線しますが、わたくし十代の頃から節約が特技なのです。とにかくお金のやりくり&お得情報の発掘が大好きで、どんな時でも手取りの3割以上は貯めるようにしてきました。いやいや、もっとすごい節約家も居ると思いますが、「ケチすぎずセコ過ぎず!」のポリシーで、自分的にはよく頑張ったと思います。
その結果・・・
『イマハ・・・チョットアルヨ!』
と言えるくらいの残高になってきたのです。
ここまで5年もかかっちゃったけど、物価の安い国で3年以上暮らせる程度のボリューム。
心の片隅で「あと○円貯めたいかも・・・」と揺らぐ気持ちもあるものの、そんな事いってたらオバーチャンになっちゃうからね!どこかで区切りつけないとね!
そんなこんなでお金の心配が減ってきたこともあり、いよいよ「今行かないでどうすんの?!!」という気持ちが強まっています。もうすっかり大人なわけで、年金、保険など気にしなきゃいけないこともいっぱいですが。
ひとつひとつクリアにしつつ、準備を進めて行こうと思います。
いかがでしたか?
まず、こんな駄文を辛抱強く読んでくださって本当にありがとうございます。
大声で「移住するぜ!」と叫んではみたものの、これを読んでいる大人の皆さまにはきっと大小ツッコミが噴出していることと思います。
「でも・・・移住して仕事はどうするの?ビザは?大学は?
お金なくなったら何するの?ほんとに大丈夫なの?」
・・・その指摘、ごもっとも。
ほんとにね、私も不安ですよ笑。
実はここに至るまでに様々な紆余曲折、葛藤、苦悩、決断がありまして、今回書ききれなかった事、書くべきか悩む話も沢山あったりします。
が、きりがないのでひとまず今日はこのへんにしておきましょう。時間はたっぷりあります。
長くなりましたが、こんな調子でよければ引き続きおつきあいいただけたら嬉しいです。
ありがとうございました。